参加者の声

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インタビュー

2022年7月より始まり、10月、11月にも実施された『地域DX&デザイン思考 オフサイト研修』。本プログラムでの学びや成果について、参加者に話を聞きました。

第2回研修

中塚 晋一郎(なかつか・しんいちろう)さん

日用品・消費財メーカー

実際に訪れたからこそ知ることができた

日用消費財を扱う業界でグローバル展開している企業の本社(東京)に勤めています。グループ全体のサステナビリティ経営に従事し、環境、社会、エネルギー課題に資するような取り組みを進めていく業務に携わっています。具体的には、ファンド出資、研究開発、産学連携推進プロジェクトなどに関わる仕事です。

仕事で北海道札幌市を訪れることはこれまでに何度かありましたが、登別市を訪れるのは初めて。入浴剤のCMも記憶にあり、カルルス温泉のイメージが強い印象を登別に持っていました。

現地は空が広くて空気がおいしく、自然資源の豊富さに感激する一方で、疲弊している様子を体感しました。また、登別市には工業都市である室蘭市の背後地として通勤する人が多く住むなど、地域経済のつながりやダイナミズムも実際に訪れたからこそ知ることができました。

自身の暮らしや会社にも通ずる地域の課題

グループワークの最終発表では、次世代の地域“人財”育成と継承をテーマに「継承したいバトン(Baton)の価値は何ですか?」というタイトルで提案を行いました。現地では6月から10月にかけての毎週末、何かしらの行事の運営にボランティアベースで参加しなければならず、少数派になっている若い世代からすると、鬼をシンボルとしている登別なので金棒をバンバン渡されているような状況になっています。次世代がなぎ倒されるようなバトンを渡しても仕方がない。全てをやめる必要はないけれど、その金棒自体も持続可能な形にモダナイズ(現代化)するという提案内容にしました。

一見すると、これは地域固有の問題に聞こえるかもしれませんが、私自身が暮らしている東京のマンションの自治会でも同様の問題を抱えているように思いました。今は定年退職された方々が管理組合に入り、防災訓練、納涼祭などに積極的に取り組んでいて、ありがたいと思う反面、次の世代になると今のようにはやっていけないだろうと感じてしまいます。今は普通に行われていることも、10年後、20年後の日本では同じではないと思うのです。

先のような取り組みには、顔見知りを増やす、接点を作るなどの機能があります。このような本質的な機能は担保しつつ、運営方法は時代に合わせて変えていかないと、そのコアの大切な機能ですらなくなってしまう。それは大きな損失になると思います。

人材がいつも集まる東京ではなかなか感じにくいですが、会社の中である程度の年齢になると、次の世代に何を残すかを意識し始めます。そういうことのヒントを日々求めている人にも、地域はどうなっているのかを見て、課題解決について考えるこの研修は良いかもしれません。登別で事業を立ち上げている方々からリアルに話を聞けるのは、普通の旅行では経験できないとても貴重なこと。20代、30代の経営者が目をキラキラさせながら話をする姿が印象的で、とても楽しい時間でもありました。

問題意識や課題感を醸成する研修

参加する人の本業と地域課題への距離感によっても異なってきますが、30、40代ぐらいの参加が望ましいかもしれません。ある程度の経験があり、地域ではいろんな人がいろんな立場で関わっていることなどをくみ取れるようなキャリアがある参加者なら、日本社会の実情、日本の隅々で起こっていることに対する意識がアップデートできると思います。

若い人はビジネスリテラシーを結構早い段階で身に付けていて、効率的に物事を吸収するのには長けているけれど、課題を設定して解決していくようなことには、苦手意識があるように感じています。企業自体、今の時代に必要な研修は何かと悩んでいる状況にあるので、このような研修で地域課題に触れて解決策を考える機会が大事になってくるのかもしれません。

参加者の声

2022年7月より始まり、10月、11月にも実施された『地域DX&デザイン思考 オフサイト研修』。本プログラムでの学びや成果について、参加者に話を聞きました。

第1回研修

三浦卓也(みうら・たくや)さん

株式会社フエリシモ新規事業開発本部 執行役員 副部長

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第2回研修

中塚 晋一郎(なかつか・しんいちろう)さん

日用品・消費財メーカー

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第1回研修

大久保葵(おおくぼ・あおい)さん

日本工学院北海道専門学校 IT スペシャリスト科 4 年

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