研修内容
Training content
本研修の目指すところ
新しい価値を生み出し
会社をリードする人材を育成します。
目指すリーダーの姿
「成熟社会型ビジネスリーダー」とは周りのメンバーを巻き込んでチームビルディングを行い、個々の力を発揮させながら、顧客の明確になっていない潜在的なニーズを吸い上げてビジネス化していくことを言います。
リーダーはマネージャーとは異なる能力を求められます。
目的達成のために多様性のある人間でのチームビルディングを行い、様々なステークホルダーや、関係者を巻き込むことを必要とします。
一方、成熟社会では顧客が金銭を費やして解決したいほど明確なニーズを持っていないことが多いです。そのため、顧客の潜在的なニーズに共感して、顧客の視点・視野・視座でニーズからビジネスモデルまで作り、対策・立案・実行を行います。正解のない世の中に「わかるからやる」ではなく「やるからわかる」と動いていくことが必要なのです。
共創型リーダーシップ→様々な世代(Z世代、オールドタイプなど)の人とコミュニケーションを取りながら、チームビルディングを行い1つの方向に向かわせることができる人。
DXの実現→デジタルを使った先回りによる新しい価値を生み出すことができて他社からの参入障壁を作ることができる人。
実践的なデザイン思考→デザイン思考は顧客の潜在的ニーズを探ることができる人。 実践できなければただの想像です。
裏のニーズまで見抜けることでビジネス立案、対人関係も良くなります。
本研修の特徴
人口増加のときは「わかるからやる」でビジネスは成り立ちましたが、
成熟社会では人口減少に加えて市場も減少し、技術発達もし、情報過多な世の中で、
まさにビジネスの正解がわからない世の中となっています。
言われたことしかやらない社員が多い中で、
企業が悩んでいるのはここを打開できる人材がいないということではないでしょうか?
本プログラムはDXとデザイン思考を地元の初めて会う人達と共創型のチームビルディングを行いながら地元の未知の答えのない課題解決に立ち向かえる人材になれるように設計しています。
具体的には地域活性を主軸に新しい価値を創造するデザイン思考手法を実践して地域の人も気付いていない、要望の根っこに応えるためのサービスを生み出すことで、社会にイノベーションを起こしていきます。
イメージ的には地域の人が想像している解決策じゃない解決策を出してくること。顕在的ニーズに対して答えを出している可能性があるので、そことは分けたい。その地域の人が気づかない新しい価値を生み出すこと。研修後も自分の会社にもどって積極的に実践できるよう研修中に身につけるのは、共感、ワーク、実践、振り返り、シェアの循環です。
DX「デジタルトランスフォーメーション」は今までの既存の製品・サービス・ビジネスモデルを変革して、顧客に新たな価値提案をすることを指しています。なので単に効率化・省力化などのデジタル化をすれば良いというわけではなく、DXによって実現した新しいビジネス環境を有効活用することで、会社の発展、もしくは会社を持続可能な状態にすることで初めて成功と言えます。
また、デザイン思考は、自分の先入観で立てた仮説で、お客様にヒアリング・インタビューを行いお困りごとを見つけるものではなく、その顧客が持つ潜在的ニーズを共感しながら見つけ出すことがポイントです。潜在的ニーズを具体化することで、顧客の感動(強い共感)が得られれば、ビジネスの市場を作り、ひいてはイノベーションを生み出すきっかけとなります。顧客と共創環境をつくりビジネスを伸ばすのに有効な思考法と言えます。
座学で学んだ知識や手法を元に地元の方々へのインタビューやフィールドワークなどを通じて地域に横たわる潜在的なニーズを見つけ出し、それに対する解決方法をデジタルトランスフォーメーションを意識して提案していきます。これらを通じてチームビルディングとチームとしての一体感を醸成することができ、成熟社会にマッチした共創型リーダーシップを獲得できます。
本研修の特徴
本研修を登別で実施する意義と理由
日本工学院専門学校のサポート
非日常な環境で工学院の熱意のある生徒たちと交わることで、共創環境とは何かが体感できます。
現場のリアル・人に触れられる
登別市長をはじめ地元の人の理解も得られているため、短期間で深いところまで、人とかかわる経験が得られます。
視点・視野・視座が変わる多様な場
厳しい現実を抱える登別での異業種とコミュニケーションを通して、視点・視野・視座を高めることができる。
産・官・学連携バックアップ
講師である地域リノベーション協同組合、受け入れ側の登別市役所、地域事業者、日本工学院が持つリソースをそれぞれ効果的に適用させることが可能。
本研修では、登別市の抱える地域課題に対して、研修参加企業、地域リノベーション協同組合、市役所、地域事業者、日本工学院が持つリソースをそれぞれ効果的に適用させ、先端技術を用いた事業創造や事業拡張を創出することを目標としています。
登別市について
また、今回のコロナによる影響に関わらず、ここには本質的な課題があります。登別市では1983年をピークに人口減少が続き、当時と比較して約40年で1万人以上が減少しました。北海道全体としても人口減少に歯止めがかからず、既に24年連続で減少。さらに直近10年は、人口減少数が全国最多となっています。
特に登別市の山間部は厳しい状態であり、登別の奥座敷と言われるカルルス温泉では7つあった温泉旅館が3つに減り、この地域の人口は現在たった25人にまで減少しました。担い手を十分に確保し、観光産業を存続させていくことが、この地域の急務となっています。
地域の人口構造における1つの課題として、若年層の流失が挙げられます。
登別市は、約40年前に日本工学院専門学校を誘致したため、それ以降は18-19歳の学生400人以上が市内に暮らしています。これは、高校卒業後の進学先の1つとして同校が選ばれるようになったことで、登別市の人口増が実現しています。
しかし、学生たちは青春時代を過ごしたこの場所で就職したいという思いがあっても就職先が少ないため、卒業後は北海道内で仕事を見つけやすい札幌市などに移動せざるを得ない状況に置かれています。特に北海道新幹線が開通すると、従来の登別駅を通るルートから人の流れが大きく変わることが想定されます。そうなるとビジネス環境はさらに悪化することになり、就職先がさらに少なくなることも考えられるのです。
登別市の人口に関するデータ
北海道内の各市における人口に関するデータ
若年層が登別市に残りたくても残れないというこの問題は、少子高齢化が今度も進んでいくと予測される同市の中長期的な人口動態において、致命的なダメージを引き起こします。
このような課題を解決するために、登別市には新たな仕組みが必要だと考えています。それは、学生たちが在学中にカルルス活性化等の地域課題を解決する事業を構想し、実際に事業化することで、長期的な雇用やその事業を担うポジションを生み出し、結果として若年層がここに定着するという仕組みです。
私たちの取り組みは、これらを実現することを1つの目標としています。
参考文献・図表の出典
1)
https://www3.nhk.or.jp/
sapporo-news/20220810/7000049495.html
2)
https://www.city.noboribetsu.lg.jp/
docs/2016020200038/file_contents/
senryakuan.pdf
講師陣の紹介
並木 将央
(なみき・まさお)本事業ではDX、デザイン思考を担当。 成長時代と成熟時代の時代格差や環境変化を取り入れた社会的イノベーションを背景に事業変革理論を展開し、『The Japan Times』の「次世代を担う100 人のCEO アジア2014」に選ばれた新進のコンサルタント。経営と技術の両面の知識を持ち、DX に精通する。また、現在の世情や人間観をも背景とした多様なマーケティングと経営手法や理論の活用方法について、講演・講義を精力的に行う。東京在住。(株)ロードフロンティア代表
泉 一也
(いずみ・かずや)本事業ではチームビルディングを担当。
ダイバーシティ&インクルージョンをはじめとする共創型社会が求められる現代において、人と組織を活性化する「場活」を提唱し、企業に学校に地域に活動の幅を広げている。実績企業は、リコー、ダイキン、アサヒビール、コクヨ、ヤクルト、ANA、伊藤忠商事、サイバーエージェントなど300社以上の研修を担当。学校、地方自治体の活性化も手掛ける。岡山と東京の二地域居住。(株)場活堂代表
かとう けいこ
本事業では地元学と全体コーディネートを担当。
地域プロデューサー。北海道の全179自治体に公共交通を利用して訪ねて滞在した経験を持ち、現在もそのスタイルを貫いている。地域の課題に真正面から取り組み、主軸となる組織づくりまでを見届ける伴走型を得意とし、「地域に信頼される母、姉ポジション」のコンサルティングを行う。北海道・札幌在住。(株)まちづくり観光デザインセンター代表
三宅 創太
(みやけ・そうた)本事業では地域活性化シナリオづくりを担当。
「新しいビジネスモデルをともにツクル」という理念のもと、数多くの事業企画を立案。国家戦略特区の事業立案、宇宙産業の新市場構想、サービスロボット産業団体支援を実施。
(同)ツクルCEO、(株)ダイモンCOO、みらい(株)CSOなど、複数の企業・団体の経営者として活動。
企画運営 地域リノベーション協同組合
「一人ではできない社会課題の解決」を目的として、2021年に設立。地域DXや共創型のリーダーシップ、インサイト(混在的な欲求)アプローチを取り入れた、新しい形の地域活性を行っています。
明治以降に推進してきた都会の一極集中から地方の多極分散に戻して、日本の経済成長モデルを作り直したい。そのために、地域に眠った価値を掘り起こし、流通に乗せる鍵となる「地域商人」を集め、育て、学友チームにして地域経済を中心に日本経済を活性化させたい。
この思いの下に「地域活性を志す人たちのオンライン学習コミュニティー」を立ち上げたことがきっかけとなり、地域リノベーション協同組合は誕生しました。